精進料理とは、殺生や煩悩への刺激を避けた料理のことをいい、修行僧の心身の鍛錬に欠かせないものです。動物性の食材と、五葷(ごくん)と呼ばれるネギ属は使わず、豆類、穀物、野菜を工夫して調理します。
「典座教訓」や「赴粥飯法」に仏道修行における食事の大切さを説いています。典座(てんぞ)とは、修行道場において料理を担当する役職で、食材を無駄にせず、食材の持ち味を最大限に引き出す調理の要を担っています。食事を頂く側も、命を頂いて生きていることに感謝し、真摯に料理に向き合うことを求められます。まさに、食事は仏道修行そのものであるといえます。ここ可睡斎では、精進料理界の重鎮である小金山泰玄和尚自らが手掛ける、四季折々の美しい精進料理を頂くことができます。朱塗りのお膳には小鉢が並び、お箸袋の裏に「五観の偈」が書かれています。五観の偈は、禅宗において食事の前に唱えられる食事訓です。
命を頂いているといえます。いただく命は2種類あり、1つ目の命は、食べ物そのものの命であり、2つ目の命は、その食べ物に関わっている方々の命です。私たちも、生きて生活していること自体ほんの少しずつ命のサイクルの中に参加しているといえるのです。
可睡斎の精進料理は、旬の食材を取り入れて料理するため、献立が季節によって変わります。昼食のみ2名様以上で、1週間前までに予約が必要です。
松上膳 3,500円
松膳 3,000円
竹上膳 2,500円
竹膳 2,000円
━ 期間限定膳 ━
■ぼたん膳 1,500円
(4月中旬~5月上旬)
◎予約不要 数量限定
■ゆり膳 1,500円
(5月下旬~6月下旬)
◎予約不要 数量限定
■吉兆膳 1,500円
(1月1日~2週間程)
◎予約不要 数量限定
■特別ひな御膳 3,000円
(2名様~)(1月下旬~3月中旬)
※要予約 20膳限定
精進料理を御希望の方は、1週間前までにご予約ください。
ご予約・お問合せ
[受付時間] 午前8時~午後5時
[電話番号] 0538-42-2121(代) [FAX] 0538-42-1429
典座寮という台所で、典座である小金山泰玄和尚と雲水達が「ひたすらに食材の持ち味を生かす」精進料理を手掛けています。精進料理界の重鎮、小金山泰玄和尚は、2001年から2008年まで曹洞宗の大本山である總持寺の典座を、2009年から可睡斎の典座を務められています。柔和な顔で広い台所を軽やかに行き来し、雲水達に優しく声を掛ける姿はとてもいきいきとしています。精進料理は動物や魚を頂くことはしませんが、植物も立派な命といえます。例えば、大根の葉や皮を捨てずに調理し、大根の味をまるごと頂くといったような「最小限の命を最大限に生かす」調理を行っています。
「医食同源」「四里四方(よりよほう)」の考えも持っています。医食同源とは、日頃からバランスの取れた季節の旬を摂ることで、病気を予防しようとする考え方です。「四里四方に病なし」ということわざの通り、自分の身の回りで採れる食材を食べていれば、健康でいられるということです。地元で採れた旬の食材をふんだんに使い、お店に出回る地方の野菜も選び、季節を問わない乾物や豆腐などを上手に組み合わせ、素晴らしい技法で見た目も美しく、華やかにと工夫を凝らしています。可睡斎の精進料理を担う、典座直伝の「精進料理教室」も定期的に開催しております。詳しくはこちらをご覧ください。
>「精進料理教室」はこちら
可睡斎直営売店「洗心閣」では、乳製品を使わない豆乳ベースの精進アイス「豆腐あいすくりん」を販売しています。豆乳、黒ごま、抹茶、3つの味があり、小金山泰玄和尚の炊いた餡が添えられています。
精進料理を御希望の方は、1週間前までにご予約ください。
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