可睡斎は東海一の坐禅の場。曹洞宗専門僧堂では、1年365日毎朝「坐禅」と呼ばれる修行が行われています。可睡斎では、一般の方も宿泊体験をして、朝の坐禅を体験することも可能です。
の一派であり、道元が日本に伝えたことに始まります。道元の禅風は、「只管打座」に代表されるように、ただひたすら黙々と坐禅のみを行うこと、そして坐禅の姿がそのまま仏の姿であると説きました。また、「身心一如(しんじんいちにょ)」といって、身体と心は別々のものではなく、一体の存在であり、特に身体を整える事が重要だと説いています。ひんやりとした坐禅堂で坐禅を組んで目を半分だけ閉じると、コンコンと木版を叩く音が聞こえてきます。これが坐禅開始の合図となります。ぴんと張り詰めた空気の中で、「何も考えずにただただ座ること」それだけがとても難しく感じます。
自分の呼吸の音だけが聞こえるようになると、だんだん五感が研ぎ澄まされるような不思議な感覚になります。ドンドンという大きな太鼓の音が聞こえたら坐禅終了となります。可睡斎では、日帰りでの坐禅体験や宿坊に泊まっての坐禅体験など、一般の方の坐禅体験が可能です。初めての方への指導や体験合宿なども承ります。多くの方に坐禅の魅力を伝え、体験をして頂けるようになっています。下記に坐禅の際の心得や作法などを記載していますので、ご参照ください。
坐禅(坐禅の解説)
曹洞宗は、壁に向かって坐禅をする面壁坐禅を行います。
坐禅は、調身、調息、調心。自己を仏の世界に置き、仏となる行です。
坐禅の基本的な作法を紹介します。
① 坐禅に入る前の準備
単と呼ばれる坐禅を組む場所は半畳ほど。雲水達がわずか20cmほどの木枠に食器を置き、食事をする場なので、木枠に触れてはいけません。
② 坐禅の時間
45分程坐禅に取り組みます。
③ 足の組み方
坐蒲の上に尻を据えたら、右の足を左の腿の上に乗せ、次に左の足を右の腿の上に乗せます。これは坐禅の正式な足の組み方で「結跏趺坐(けっかふざ)」といいます。
片方の足だけを腿の上に乗せる「半跏趺坐(はんかふざ)」でも問題ありません。尻、両膝の三点をしっかりと床につけ、上体を支え、安定させるのがポイントです。
④ 上体の作法
背中をまっすぐに伸ばし、尻を後方に突き出すようにして腰を据え、頭で天をつきあげるようにします。前後左右に傾かないよう正しい上体をつくると、呼吸、血液の循環、神経系統が理想的に機能し合い、最も安定した状態になります。
⑤ 両手の作法
右手の手のひらを上に向け、そこに、上に向けた左のてのひらを重ねます。次に、両手の親指が中央部分でかすかに接するようにします。この手の形を「法界定印」と呼びます。肘は、脇腹から握りこぶし一個分外側に張ると正しい形となります。
⑥ 口の作法
舌の先を上の歯の付け根につけ、歯と歯、上唇と下唇をふんわりと閉じ、まっすぐに唇を結ぶと、穏やかな表情となります。
⑦ 目の作法
目は閉じず、半眼(半分開く)にし、視線を約1m前方、45度の角度に自然に落とします。
⑧ 姿勢
ゆったりと自然に構え、時々息を吐き、力みを抜きます。上体をメトロノームの振り子のようにまずは左右に大きく揺すり、だんだん小さく揺すると次第に落ち着きます。次に深く息を吸い、ゆっくり吐き出します。これを「欠気一息」といい、自分の最も自然なペースで呼吸するために行います。
□警策の受け方
警策は、聖僧様からの励ましとして頂くものです。
「今から警策を打ちますよ」の合図として、右肩を軽くとんとんと叩かれるので、合掌のまま首を左に傾け、右肩をあけ、警策を受けます。
受け終わったら、合掌したまま頭を下げ、もとに戻ります。
詳細・お問合せ
[受付時間] 午前8時~午後5時
[電話番号] 0538-42-2121(代) [FAX] 0538-42-1429
可睡斎では、決まった日程で行う、写経と坐禅を体験できる「参禅会」である「月心会(げっしんえ)」という催しを年間で行っています。>「月心会(げっしんえ)」はこちら
日帰りでの坐禅体験や宿坊に泊まっての坐禅体験も可能です。>「宿坊・宿泊体験」はこちら